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試合に活きるフェイント練習 簡単で効果が出る3ステップ練習法とは?

「フェイントを練習しているけど、試合になるとできない」
「フェイントは難しい」
「簡単に身につけられる効果的なフェイントはないかな」

この記事は、こんな悩みを抱えている人に、試合で使えるフェイントのコツと練習法を紹介します。

フェイントを使って、DFを華麗に抜き去る瞬間は、なんとも言えない爽快感があります。YouTubeには、1対1で難しいフェイントを使う動画がたくさんアップされています。しかし、実際の試合では、ああいった難しいフェイントを使うことはありません。(理由は後述します)

また、フェイントを身につけるのも、難しく考える必要はありません。ポイントを押さえて練習していけば、誰でも身につけることができます。

というわけで、フェイントについて考えていきましょう。

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試合で難しいフェイントが必要ない3つの理由

冒頭でも述べたように、試合では1対1(※)のような難しいフェイントは必要ありません。基本的なフェイントが使えれば十分です。理由は3つあります。

※ここでいう「1対1」とは、オフェンス1人、ディフェンス1人で、ドリブルで抜くことだけを目的とした練習です。

ドリブル以外にも選択肢がある

1対1はドリブルしか選択肢がないので、ディフェンスは抜かれないことだけを考えていれば対応できます。このため、ドリブルで抜くにはディフェンスが予想していないようなトリッキーな動きが必要になります。

しかし、試合では、ドリブルだけでなくパスやシュートの選択肢があります。敵DFは、複数の選択肢を考えて守備しなければなりません。

このため、簡単なフェイントでも効果を発揮します。たとえば、シンプルなキックフェイントでDFを転ばせることもできるのです。

ボールを持つ前から勝負が始まっている

試合は1対1のように正対してヨーイドンで始めることはありません。試合では、ボールを持つ前から敵DFとの勝負は始まっています。

ボールがないとき(オフザボール)の駆け引きをうまく使えば、自分の有利な体勢で勝負を始めることもできます。難しいフェイントをいくつも覚えるよりも、自分の得意な形から逆算して駆け引きすることで、勝率を大幅に上がることができます。

時間をかけたら負け

1対1では、どんなに時間をかけても、敵の数が増えることはありません。だから、ボールをこねくり回すようなフェイントが通用します。

しかし、試合ではそうはいきません。時間をかければ、すぐに敵に囲まれてしまいます。また、敵に守備を整える時間を与えることになるので、目の前のDFを抜くことができても、チャンスにつながりません。

試合の1対1では、シンプルなフェイントで時間をかけずに勝負することが大切です。

初心者がまず身につけたいフェイント4選

フェイントは大きく分けると、4種の抜き方があります。ここでは、それぞれの基本となるフェイントを紹介します。基本を応用することで、フェイントのバリエーションが増えていきます。

どーな

まずは基本を身につけることが大切です。

こちらの記事も参照してください。
抜くドリブルのコツと練習法

ボディフェイント(体の動きで騙す)

1つ目は、体の動きで騙すフェイントです。ボディフェイントが代表的で、ステップで敵をつり出し、逆方向へ抜いていきます。ボールに触らずステップだけで騙すので、技術的にはそれほど難しくはありません。

仕掛ける間合いとタイミング、左右のステップで体の軸がブレないボディバランスが必要です。

シザース、ステップオーバーなども、この系統の基本技です。

こちらの記事も参照してください。
ドリブルで逆をとるための2つのポイント

切り返し(方向転換)

2つ目は、急な方向転換を使ったフェイントです。切り返しが基本です。敵の予期しないタイミングで急に方向を変えることで、置き去りにすることができます。

自分の行きたい方向とは逆にワンドリブル入れてDFを食いつかせると、切り返しの効果が高まります。

キックフェイント、クライフターンなどもこの系統です。特にゴール前のキックフェイントは効果的です。DFはシュートを打たれたくないので、どうしても反応せざるを得ません。FWの選手は、ぜひ身につけておきたいフェイントです。

キックフェイントの名手から学ぶサッカーの基本とは?

スピードの緩急

3つ目はスピードの緩急を使ったフェイントです。ゆっくりした動きから急にスピードアップしたり、トップスピードから急ストップすることで、敵を引き離します。

緩急をつけるタイミング、鋭い緩急をつけるための体の使い方がポイントです。

緩急のつけ方、練習法はこちらのご覧ください。
誰でもできる!緩急ドリブルのコツと練習法

Vターン(カウンター)

最後は、敵が奪いに来たタイミングでかわすカウンターです。Vターンは、敵が飛び込んできたところをボールを引いてかわし、V字に押し出します。バルセロナのブスケツ選手が得意なプレーです。

敵を飛び込ませるためには、敢えてボールをさらす必要があります。ただし、敵よりも早くボールを引く必要があるので、さらしつつ、いつでも利き足で触れる絶妙な位置にボールを置く必要があります。

正しいボールの置き場所を知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
サッカーの正しい基本とは?檜垣裕志さんの利き足のポイントを考察

フェイントを身につける3ステップ練習法

フェイントの練習は、3ステップで進めていくとスムーズに上達できます。

ステップ1 フェイントの動きを覚える

まずは1人練習でフェイントの動きを体に覚えさせます。

最初はフェイントの動きを反復練習します。スムーズにできるようになたら、コーンやマーカーを置いてフェイントでかわします。コーンとの間合いを見極めて、フェイントを出せるように意識しましょう。さらに慣れてきたら、スピードを上げていきます。

ステップ2 1対1

フェイントの動きができるようになったら、1対1に移行します。動かないコーンと人間では感覚が全く違います。いきなりガチの1対1を行うのではなく、徐々に難易度を上げていきます。

最初はDFが「抜かれ役」になり、フェイントに必ずひっかかってもらいます。この練習で、人間相手にフェイントを使う感覚に慣れましょう。

次はDFが少し守備をします。間合いが近過ぎたり、フェイントのタイミングが悪かったら、足を出してボールをつつきましょう。

最後はガチの1対1を行います。ここでは、練習中のフェイントを使いやすいシチュエーションを設定します。たとえば、サイドで使うフェイントならサイドでの1対1、ゴール前で使うフェイントならゴール前での1対1を行います。

1対1を行ったら、1人練習に戻ります。1対1でボールの持ち方、間合い、DFの反応など、1人練習だけでは分からなかったことが分かります。ここで得た対人経験を1人練習にフィードバックすることで、より質の高い練習になります。

1対1には、色々なやり方があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ドリブル練習の1対1は意味がない?1対1が劇的に変わる4つのポイント

ステップ3 実戦練習

1対1で対人経験を積んだら、流れのある実戦練習(ミニゲームなど)の中で使っていきます。

流れの中でフェイントを使うには、パスの受け方が重要になります。ボールの無いとき(オフザボール)に、DFと駆け引きし、仕掛けやすい状況を作り出します。

ピッチのどの位置でパスを受けるのか?ボールを持ったとき、敵との間合いはどれくらいか?ファーストタッチでどこにボールを置くのか?こういったことを意識してみましょう。

実戦練習を行ったら、再び1人練習に戻ります。実戦経験を積むことで、ボールをもらう前の状況からイメージできるようになります。最初は上手くいきませんが、1人練習→1対1→実戦練習のサイクルを繰り返すことで、実戦向きの技術に昇華されていきます。

こちらの記事も参照してください。
効果的なドリブル練習はドリル?実戦練習?一体どっち?

フェイント練習で成果が出る3つのポイント

ここからはフェイント練習をするときのポイントをお伝えします。漠然と練習するのではなく、次の3つのポイントを押さえることで、練習効率が大きく上がります。

ゴールを意識する

サッカーの最終目的はゴールを決めることです。当たり前のことですね。ところが、たまにフェイントを使うこと自体が目的になっている人がいます。

たとえば、ゴール前に味方が揃っているにも関わらず、目の前のDFを抜くまでクロスを上げないサイドプレーヤーはその典型です。

フェイントは、あくまでもゴールへの道を切り拓く手段の一つです。常にゴールを意識し、敵に「隙があればゴールを狙われる」と思わせるから、プレーに迫力が出ます。迫力があれば、こちらのちょっとした動きにも、敵は過敏に反応してくれます。

メッシ選手のドリブルはすごいですが、シュートの精度やラストパスのタイミングも最高レベルです。少しでも間合いをあけると、精度の高いシュートやパスが飛び出してきます。

対峙したDFは、メッシ選手がドリブルするのか、パスを出すのか、シュートを打つのか分かりません。だから、シンプルなボディフェイントでも、スイスイ抜けてしまうのです。

フェイントを使う状況をイメージして練習する

フェイントは、それぞれ効果的に使える状況があります。たとえば、ボディフェイントはスピードに乗った状態でも使えますが、エラシコをトップスピードで使うのは、非常に難しくなります。

また、サイドでは効果的だけど、センターでは使えないフェイントもあれば、その逆もあります。

間合いも様々です。たとえばカウンター系のフェイントは、敵に飛び込ませるために、ボディフェイントや切り返しよりも、近い間合いを取る必要があります。

1人練習するときは、いつ、どこで、どんな状況で使うフェイントなのか、をしっかりイメージして練習することが大切です。

基本を身につけるのが最もコスパが良い

3ステップの練習法で解説したように、1つのフェイントを実戦で使えるようになるまでには、時間がかかります。ここまでやっても、試合でフェイントを使う回数はわずかです。

フェイントの動作が難しくなれば、使える状況が限られるため、使う頻度はさらに下がります。コスパを考えれば、難しいフェイントを練習するよりも、先で取り上げた4つの抜き方の基本形を使いこなせるようにした方が効率がいいことが分かると思います。

まとめ

抜くドリブルのコツ、練習メニューを紹介してきました。最後にまとめておきます。

  • 試合では難しいフェイントが必要ない
  • 試合はドリブルだけでなく、パスやシュートなど複数の選択肢があるため、シンプルなフェイントでも効果大
  • オフザボールの駆け引きで、自分の得意な形から勝負を始められる
  • 試合では、DFを抜くのに時間をかけられない。時間をかけると、すぐに囲まれてチャンスを逃してしまう
  • フェイントを使った抜き方は、大きく分けて4つ(体の動き、方向転換、緩急、カウンター
  • まずは、4つの抜き方の基本技を身につける
  • 3ステップのフェイント練習(1人練習→1対1→実戦練習)のサイクルを繰り返す
  • フェイントを使うことが目的ではなく、ゴールを奪うことが目的
  • 試合でフェイントを使う状況をイメージして練習する
  • 難しいフェイントを練習するよりも、基本技を極める方がコスパが良い

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