サッカーシュート練習 試合で結果を出す練習法とコツ
シュート練習では決められるのに、試合になると決まらない…
シュートの場面になると焦ってしまう…
そもそもシュートに持ち込めない…
ゴール前は相手のプレッシャーが最も厳しくなる場所なので、自由にプレーをさせてもらえません。しかし、シュート練習の成果が全く出ないという人は、練習の仕方自体が間違っていることが考えられます。
そこでこのページでは、シュートに必要な技術を再確認し、効果的なシュート練習を行うためのヒントを紹介していきます。
かなり長いので、目次から興味のある項目を選んでいただいても結構です。
1.シュートのコツ
1-1.キックの技術
1-2.トラップの技術
1-3.パスの受け方
1-4.シュートまでのタッチ数を少なくする
2.シュートの練習法とポイント
2-1.シュートに必要なキック・ヘディング練習(基本練習)
2-1-1.インステップキック
2-1-2.インフロントキック
2-1-3.トーキック
2-1-4.ヘディング
2-2.シュートに必要なトラップ練習(基本練習)
2-2-1.ももトラップ
2-2-2.胸トラップ
2-2-3.頭のトラップ
2-3.シュート練習(応用練習)
2-3-1.クロスからのシュート
2-3-2.パスの受け方
2-3-3.数的優位のオフェンス
2-3-4.数的不利のオフェンス
3.パスを受ける前にシュートのイメージを作っておく
4.試合で活きるシュート練習を行うのにおすすめのDVD教材
シュートのコツ
試合でシュートを決めるためには、シュート練習は欠かせません。しかし、ただゴールに向かってボールを蹴るだけではシュート練習とは呼べません。
効果的なシュート練習を行うために、まずはシュートに必要なポイントを確認していきましょう。シュートを決めるためのコツを理解しておくと、シュート練習の質を高めることができます。
キックの技術
シュートを決めるためには、狙ったコースに蹴る必要があるため、キックの精度は必須です。
また、シュートというとインステップキックの強いキックをイメージしがちですが、それだけではありません。シュートにはインステップキックのほかにも色々なキックを使います。
例えば、インステップキックは、速くて強いストレート系のシュート、
インフロントキックは、カーブをかけてGKの手から逃げていくシュート、
インサイドキックは、正確にコースを突いたシュートを打つときに使います。
各キックの特徴をつかみ、状況に応じて使い分けられるように練習しましょう。
また、試合では浮き球をシュートする場面も数多くあります。シュート練習では、グラウンダーのボールだけでなく、浮き球も練習しましょう。
トラップの技術
ゴール前は、DFのプレッシャーが最も厳しく、時間もスペースも与えてもらえません。ファーストタッチでボールを思ったところに止められるかどうかが、シュートできるかどうかの分かれ目になります。
FWが受けるパスは、受けやすいパスばかりではありません。速いパス、浮き球のパスなど、色々なパスが来るため、体の色々な部分でのボールコントロールを身につけておく必要があります。
また正確なトラップとは、足元にピタッと止めることではありません。足元に止めた方が良い場合もありますし、スペースへコントロールした方がいい場合もあります。
例えば胸トラップには、ボールを真上に浮かすトラップ、ボールを弾いてスペースへコントロールするトラップ、足元にポトッと落とすトラップがあります。状況に応じたコントロールができるよう練習しましょう。
パスの受け方
FWにとってパスの受け方は非常に重要です。シュートに持ち込めるかどうかは、パスの受け方次第で決まるといっても過言ではありません。
試合では、パスを受けてから次のプレーを考えていたのでは、プレーが遅くなり、シュートに持ち込むことが難しくなります。パスを受ける前にゴール前の状況を見て、どこでパスを受け、どうやってシュートに持ち込むかのイメージを作っておきましょう。
そのうえでDFと駆け引きをしながら、出し手とタイミングを合わせて動き出すことで、スムーズにシュートに持ち込めるようになります。
シュートまでのタッチ数を少なくする
サッカーのゴールは、シュートに至るまでのタッチ数が少ないほど確率が高いという傾向があります。
サッカーで最も多いゴールはダイレクトシュートです。2014年ワールドカップブラジル大会のベスト4チーム(ドイツ、アルゼンチン、オランダ、ブラジル)の総ゴール52得点のうち31得点(59.6%)がダイレクトシュートでした。
逆にシュートに至るまでのタッチ数が増えるほど、ゴールの確率が低くなるという統計もあります。この傾向は今に始まったことではなく、昔からずっと続いています。
つまりゴール数を増やすには、ダイレクトシュートの精度を上げることが、最も効率の良い方法だと言えます。ダイレクトシュートを決めるには、キックの技術だけでなく、シュートに至るまでのパスの受け方、DFとの駆け引きなど、オフザボールの動きも磨いていく必要があり、意外と奥が深いプレーです。
最も確率の高いシュートを確実に決められるように練習することが、ゴールを量産するための秘訣です。
シュートの練習法とポイント
ここからは、シュートに必要な技術を身につける練習法とポイントを元日本代表FW 城彰二さんの動画をもとに紹介していきます。
城さんは、技術のポイントを言語化するのが上手く、分かりやすい解説に定評があります。また基本技術が高く、実演指導もしっかりしているので、ぜひ参考にしてください。
シュートに必要なキック・ヘディング練習
シュートは、状況に応じて色々なキックを使います。それぞれのキックの特徴を覚え、状況に応じて使い分けられるようにしましょう。また、ヘディングシュートもFWにとっては必須の技術なので、しっかり練習しましょう。
インステップキック
インステップキックは、最も強いボールを蹴ることができるキックです。速くて強いストレート系シュートを打つときに使います。
- 足首を固定して、固い棒のようにする
- 足の甲でミートすることを意識し、思い切り振りぬかない
- どうすれば足の甲でミートできるか考える
柔らかいホースでボールを叩いても飛びません。キックも同様に足首がグラグラだと強いボールを蹴れません。足首を伸ばして固定し、膝から下を一本の固い棒のように固めて蹴りましょう。足の指で靴底を押すようにすると、うまく固定できます。
インステップキックの一番のポイントは、足の甲でミートすることです。ボールを飛ばそうと力んだり、足を大振りすると、体の軸がぶれて上手くミートできません。
ボールを飛ばそうとするのではなく、リラックスしてミートすることを意識しましょう。きちんとミートできれば、力を入れなくてもボールは飛びます。
インステップキックはミートが難しいキックです。足の大きさや長さは個人差があるので、足の甲でミートするためのアプローチは人それぞれです。
よく「自分は足が大きいので、インステップキックが蹴れません」という人がいますが、海外の足の大きな選手でも蹴れることを考えれば、足の大きさは関係ないでしょう。
足を斜めに入れたり、踏み込み位置を調整したりして、自分なりのミートの仕方を見つけましょう。
インフロントキック
インフロントキックは、インステップキックのような威力はありませんが、カーブをかけることができ、コントロールしやすいので、コースを狙ったシュートに向いています。
- ボールを四等分した右(左)下部分を蹴る
- 足を当てる角度を決めてまっすぐ振り抜く
右足の場合は、ボールを四等分した右下を蹴ります。
ボールの外側を蹴れば、回転が多くかかりカーブが強くなります。ボールの中心近くの下を蹴れば、カーブは弱くなりますが高さが出ます。
ボールの蹴るポイントで球種が変わるので、ボールのどこを蹴ったら、どんなボールが飛ぶのかを考えて練習しましょう。
カーブをかけようとして蹴り足を巻き込むように蹴ると、上手く蹴れません。動画で解説されているように、足を当てる角度を決め、蹴り足はまっすぐ振り抜きます。
どれくらいの角度で当てると、どれくらいカーブがかかるかを確認しながら練習しましょう。
トーキック
トーキックは、走るのと同じフォームで蹴ることができるので、GKのタイミングを外したシュートを打つことができます。
- つま先を上にあげて固定する
- ボールの中心を蹴る
- 足を大きく振らず、ひざ下をコンパクトに振る
トーキックは、足首がグラグラだと強いボールが蹴れません。つま先を上に上げて足首を固定しましょう。
ミートポイントは、つま先でボールの中心を蹴るのが基本です。慣れてきたら、ボールのどこを蹴ったら、どんなボールが飛ぶのかを確認してみましょう。
例えば、ボールの中心の少し下を蹴ると高さが出ます。色々なコースに蹴り分けられるよう練習しましょう。
トーキックは、ボールに当たる面積が小さいので、すこしでもポイントがズレると曲がってしまいます。
蹴り足を大振りすると、ミートが難しくなります。ひざ下をコンパクトに振り、ボールの中心を捉えることを意識して練習しましょう。
ヘディング
ヘディングは主にクロスからのシュートに使います。背が高い方が有利ですが、背が低くてもタイミングやポジショニング、DFとの駆け引きによって競り勝つことができます。
城彰二さんは身長179㎝とプロのFWとしては背の高い方ではありませんでしたが、ヘディングで数多くのゴールを決めていました。
- 首を固定して、ボールの勢いを利用する
- おでこだけでなく、頭の色々な部分を使う
- ボールの軌道は頭の振り方ではなく、体を前後に倒して調整する
ヘディングは、首を振るとミートが難しくなってしまうので、首を固定して行います。首を固定し、来たボールの勢いを利用すれば、強いヘディングシュートを打つことができます。
ヘディングは、おでこの中心でミートするのが基本と言われていますが、試合ではこの部分を使ってシュートすることはほとんどありません(DFがクリアするときは使いますが)。クロスからヘディングシュートをする場合は、側頭部を使うことが多いでしょう。
キック同様、色々なヘディングができればシュートのバリエーションが広がります。頭のどこに当てたら、どんなボールが飛ぶのか確認しながら練習しましょう。
ヘディングシュートの軌道は、体の位置で調整します。ボールを上に飛ばしたいときは体を前に、下に飛ばしたいときは体を後ろに倒してミートします。
よく「ヘディングシュートは地面に叩きつけろ」と言われますが、頭を振って叩きつけるのではなく、体で調整した方が簡単にできます。
シュートに必要なトラップ練習
時間とスペースの少ないゴール前では、ファーストタッチで正確にボールを止める技術が必要です。
FWは浮き球のパスを受けることが多いため、浮き球のトラップは必須の技術です。浮き球のコントロールに自信を持てると、積極的にボールを引き出すことができるようになります。
ももトラップ
ももトラップは、膝から上のボールをコントロールするときに使います。
日本では、ももトラップが軽んじられている傾向にあり、あまり真剣に練習されていません(リフティングも、ももを使うのがカッコ悪いような風潮があります)。
しかし、当たる面積が大きくコントロールしやすい部分なので、身につければ浮き球に自信を持って対応できるようになります。
- ももの中央に当てる
- どこにコントロールしたら、次のプレーがしやすいかを考えて止める
- レベルに応じて距離を調整する
もものトラップは、付け根部分だとボールが上手く弾みません。また膝付近だとボールが真上に上がらず、前に弾かれてしまいます。
ももの中央にボールを当てると上手くコントロールできます。的確な位置でボールを捉えられるよう、ボールをよく見てトラップしましょう。
トラップは止めて終わりではありません。次のプレーにスムーズに移れることが大切です。
そのためには、ボールと自分の体の両方をコントロールする必要があります。
この練習の場合は、トラップから地面に落とさず相手に正確に返すことがポイントです。どこにボールをコントロールすれば次のプレーに移りやすいか、バランスを崩さずにトラップから次のプレーに移るには、どう体を動かしたらいいかを考えて練習しましょう。
動画で行っている練習は、ウォーミングアップなどでよく行われますが、3m~5mの距離で行っている人がほとんどです。しかし、試合でのももトラップは、多くの場合20m~30m先から蹴られたボールに対して使います。
初心者は3mでもいいのですが、いつまでもこの距離では実戦的な練習ではありません。レベルに応じて距離を調整していきましょう。
胸トラップ
胸トラップは、腰から上のボールをコントロールするときに使います。顔に近いため、初めは恐怖感がありますが、練習によって慣れてきます。
南米の選手は、胸で多彩なコントロールができ、胸トラップで相手をかわすこともできます。
- 浮かすコントロールと落とすコントロールを使い分ける
- 次のプレーがしやすい所にコントロールする
胸トラップは、上体の使い方によって、コントロールを使い分けることができます。
体を反って、ボールの下から突き上げると、真上にボールを浮かすことができます。ボールが当たる瞬間に体を被せると、真下にボールを落とすことができます。
状況に応じて使い分けられるよう、どちらも練習して身につけましょう。
胸トラップの練習も、ももトラップと同様にトラップから地面に落とさず相手に正確にボールを返すことがポイントです。
次のプレーのしやすい場所にコントロールすること、次のプレーにスムーズに移るための体の使い方を意識して練習しましょう。
頭のトラップ
頭のトラップは、頭に来たボールをコントロールするときに使います。
試合で使う機会は少ないですが、ヘディングと見せかけてトラップしたり、空中にあるボールを敵よりも早くコントロールすることができます。
- 膝のクッションを使う
- 色々な回転がかかったボールをトラップする
頭のトラップは、ただボールを頭に当てるだけでは上手くコントロールできません。ボールが当たる瞬間に膝を落としてボールの勢いを吸収することがコツです。
応用編として、色々な回転がかかったボールをトラップしてみましょう。
長い距離のボールは、飛んでくる間にキレイな回転になりますが、至近距離から来たボールは不規則な回転がかかっていることがあります。
特に人が密集しているゴール前では、シュートが他のプレーヤーに当たり、不規則な回転がかかって自分のところに飛んでくることがあります。そういったボールをとっさにトラップできれば、シュートチャンスが広がります。
頭だけでなく、ももや胸トラップでも練習してみましょう。
シュート練習
シュート練習は、キック練習とは違います。パスの受け方、DFやGKとの駆け引き、シュートコースの狙い方、味方とのコンビネーションなど、戦術的な要素が含まれた練習をしましょう。
クロスからのシュート
サイドからのクロスは、オーソドックスなシュートチャンスの作り方なので、味方とイメージを共有しやすいというメリットがあります。シュートの精度はもちろん、クロスを受けるための動き方も意識して練習しましょう。
- 足をコンパクトに振り、ミートすることを意識する
- ワンバウンドのボールでコンパクトに蹴る感覚をつかむ
- 同サイドを狙う
- 競走を取り入れて、精度に対する意識を高める
クロスからのボレーシュートは、強いボールを蹴ろうと足を大きく振ると軸がぶれてミートしにくくなります。足をコンパクトに振り、ミートすることに意識を集中しましょう。
来たボールのタイミングに合わせてミートできれば、足を当てるだけでボールは飛んでいきます。
クロスボールからのシュートが上手くいかないときは、近くからワンバウンドのボールを投げて練習すると、コンパクトに振る感覚をつかめます。
ワンバウンドボールで感覚をつかんだら、クロスからのシュートに再チャレンジしましょう。
クロスからのシュートは同サイドを狙うのが基本です。
なぜ同サイドかというと、例えば右からクロスが上がった場合、GKはボールの動きに合わせて(オフェンスから見て)左に動くので、同サイド(右)を狙うことでGKの逆を突くことができます。また、同サイドは体をひねって蹴る必要がないので、ミートできる確率も高くなります。
「先に2点取った方の勝ち」など、仲間と競走するシュート練習もおすすめです。試合では、数少ないシュートチャンスを決めなければなりません。競走することで、1プレー1プレーに対する集中力が高まります。
パスの受け方
シュートのに持ち込めるかどうかは、パスの受け方でほぼ決まります。良い状態でパスを受けられるよう、DFとの駆け引き、パスの引き出し方などを練習しましょう。
- 出し手とタイミングを合わせて動き出す
- DFとの駆け引き
- オフサイドに気をつける
- 色々な状況を想定して練習する
パスを受けるには、動き出しのタイミングが重要です。いくらDFを引き離しても、出し手の準備ができていなければパスは出てきません。
パスを引き出すには、出し手と受け手のタイミングを合わせる必要があります。出し手の顔が上がった瞬間にタイミングよく動き出せるように意識して練習しましょう。
パスを受けるには、DFのマークを引き離す必要があります。しかし、立ち止まったままではDFのマークは外れません。パスを受ける前にDFと駆け引きし、ボールをもらう瞬間にスピードアップしてマークを引き離しましょう。
せっかくパスが出ても、オフサイドになってしまっては元も子もありません。早く前に出たい気持ちを抑え、DFラインを意識した動き出しを心がけましょう。
この動画では、スルーパスを受ける場面設定になっていますが、クロスからのシュート、ポストプレーからのシュートなど、シュートに持ち込める場面は他にもあります。色々な状況でのパスの受け方を練習し、シュートに持ち込める場面を増やしていきましょう。
数的優位のオフェンス
ここからは、より実戦的な練習メニューになります。
3対2でオフェンスが数的優位というビッグチャンスの設定での練習です。時間をかけず、確実にシュートに持ち込めるよう、味方とのコンビネーションを磨きましょう。
こういった練習で味方同士で動き方の共通理解ができていると、試合での早い判断につながります。
- ゴールを意識し、素早く前に仕掛ける
- 2対1の局面を作る
- DFの嫌なところに仕掛ける
試合では、数的優位の状況は長く続きません。時間をかけるとDFが戻ってきてしまいます。ボールを持ったら、まずパスを考えるのではなく、ゴールを目指してプレーする意識を持ちましょう。
3対2の場面ではオフェンス1人がフリーになるので、フリーのプレーヤーを上手く使うのがコツです。
数的不利なDFは、1人でオフェンス2枚を見られるようなポジションを取ります。この状態のままでは、数的優位であっても崩すのが難しくなってしまいます。
ボールを持っているプレーヤーがDFを引き付け、味方がフリーになるようなプレーを意識しましょう。
ボールを持っているプレーヤーがDFを引き付けるには、DFの嫌がるところへ仕掛けることがポイントです。
例えば、中央のオフェンスがボールを持った場合、DFの間を突破するコースにドリブルを仕掛ければ、2枚のDFを中央に引き付けることができ、両サイドの味方がフリーになります。この状況では、DFが取りに来なければシュート、DFが取りに来たらフリーの味方にパスという選択肢ができます。
ゴールを意識してプレーすることでゴールにつながる選択肢が生まれるので、勇気を持って仕掛けましょう。
数的不利のオフェンス
続いて2対3のオフェンスが有的不利の場面設定での練習です。
カウンター時には、数的不利でもDFが3枚しかいなければシュートチャンスです。時間をかけず、効率よくシュートに持ち込めるよう、コンビネーションを磨きましょう。
ポイントは、DFに迷いを与えることです。
- DFの間に仕掛ける
- ボールを持っていない味方はDFの間を斜めに走る
数的不利の状況では、ボール保持者1人で複数のDFを相手しなければなりません。この状況では、ボールを守るために外へ外へと逃げてしまいがちですが、外に追い込まれると、シュートに持ち込める可能性は低くなってしまいます。
そうならないためには、ボールを持ったら、DFがどっちがボールを取りに行くのか迷うところに仕掛けるのがポイントです。DFに迷いを与えると、積極的に取りに来れなくなるので、シュートチャンスが広がります。
ボールを持っていないプレーヤーは斜めに走ってDFの裏を取る動きが効果的です。
斜めのフリーランニング(ダイヤゴナルラン)は、DFに誰がマークに付くのか迷わせる効果があります。
DFが迷っている間にパスを受けることができれば、フリーでシュートに持ち込むことができます。また、ダイヤゴナルランでDFを引き付けられれば、ボール保持者がそのままシュートすることもできます。
このように、味方同士の動き方を理解し合っていれば、数的不利でもシュートに持ち込むことができます。
パスを受ける前にシュートのイメージを作っておく
ゴール前は時間とスペースが限られているので、素早い判断と決断が必要になります。
ボールを持ってから次のプレーを考えていたのでは遅いので、パスをもらう前に、どこでパスを受けて、どうシュートに持ち込むかというプレーイメージを作っておくことが大切です。
城彰二さんは現役時代、ゴールから逆算してプレーイメージを作っていました。
ゴールからの逆算とは、狙うシュートコースを決め、そこからシュートを打つ位置、パスをもらう位置を考えていく方法です。
ゴールから逆算してプレーを組み立てることで、パスを受けてからシュートまでの動きがスムーズになります。
城さんのクロスからのシュートのポイントで「同サイドを狙う」というものがありましたね。動画を見た人の中には、「同サイドなんて決めつけずに、状況に応じて蹴り分けた方がいいのでは?」と疑問を持った人もいるでしょう。これは、城さんがゴールから逆算してプレーを組み立てているという前提があるからです。
クロスからのシュートは、同サイドを狙った方がミートしやすく、枠に飛ぶ確率が高くなります。
城さんは、同サイドにシュートを決めるには、どこからシュートを打てばいいか?そのためには、どこでどうやってパスを受ければいいか?という風に、ゴールから逆算してシュートに持ち込んでいるため、同サイドにシュートを決めることができるのです。
実際、城さんは現役時代にクロスからのシュートで多くのゴールを決めています。
逆算の考え方と、シュート、トラップ、パスの受け方などの技術は、車の両輪のようなもので、どちらが欠けても良いプレーはできません。
逆算の考え方ができれば、技術をスムーズに発揮できます。高い技術があれば、質の高いプレーイメージを作ることができます。優れたFWになるには、両方を磨いていくことが大切です。
※逆算の考え方は、YouTubeにはアップされていませんが、城彰二さんのDVD教材「ゴールからの逆算」で、その詳細と練習方法が紹介されています。詳しくは↓で。
試合で活きるシュート練習を行うのにおすすめのDVD教材
今回は、城彰二さんの動画をもとにシュート練習の方法とポイントを紹介しました。
基本練習から実戦的なシュート練習まで幅広く取り上げたので、あなたの課題やレベルに合ったものから取り組んでいってください。
さらに詳しく学びたい方は、城彰二さんのDVD教材「ゴールからの逆算」がおすすめです。
ゴールからの逆算は、城彰二さんが自らの経験をもとに、シュート技術やFWの動き方や考え方を教えるDVD教材です。今回の動画と同様に、分かりやすい解説と実技指導がなされています。
トラップやクロスからのシュートなど、動画と被っている内容も一部ありますが、ゴールから逆算してプレーイメージを組み立てる方法、DFとの駆け引きの仕方、シュートの使い分け方など、判断力の向上に関するものは、DVDにしかないテーマです。
トップレベルのFWの技術と考え方を学び、今よりもワンランク上のレベルを目指したい方には、ゴールからの逆算をおすすめします。
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