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中村憲剛 KENGOアカデミーっていいの?徹底検証しました!

昨年現役引退した中村憲剛選手ですが、YouTubeで目にする機会が増えています。

中村選手といえばスルーパスが代名詞でしたが、本人がもっともこだわっていたのはトラップでした。著書でも「トラップは究極の技術」と言っており、スルーパスが出せるのも、ファーストタッチで思ったところに止める技術があるからこそです。

そんな中村憲剛選手が監修しているDVD教材が「KENGOアカデミー サッカーがうまくなる45のアイデア」です。この記事では、KENGOアカデミーをレビューしていきます。

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KENGOアカデミーの概要

KENGOアカデミーの内容はDVD2枚と電子テキスト1冊です。

ディスク1 ベーシックスキル編

ベーシックスキル編は、トラップ、キック、プレービジョンの3部構成になっています。収録時間は78分です。

トラップは、中村憲剛選手が最もこだわっている部分で、特に時間を割いています。対面パスの基本練習から始まり、敵のプレスを回避するトラップ、敵を背負ってパスを受けるトラップという応用練習に発展していきます。

キックは、インサイドキックを使ったパスの解説です。ミートポイントを見つける基本練習から始まり、味方の状況に合わせたパス、DFのタイミングをずらしたパスという応用練習に発展していきます。

プレービジョンは、判断力を高めるための内容です。中村選手が視点カメラをつけてプレーし、実際に何を見てプレーしているかを解説しています。

ディスク2 ゲームメイク編

ゲームメイク編は、ボランチのプレーアイディアを学ぶ内容です。収録時間は86分です。

試合中で起こる10個の場面を設定し、それを打開するアイディアを各3つずつ解説しています。10場面×3アイディアで合計30個のプレーアイディアがあります。

カメラは、俯瞰でピッチ全体を映したものと、ピッチレベルで中村憲剛選手がいつ、どこを見ているかを映したものの2パターンを使っています。全体の動きと、中村選手の動きの両方を把握できるようになっています。

電子テキスト

テキストは、こんな紙が1枚入っています。QRコードを読み込んで、PDFファイルのテキストをダウンロードします。冊子版を好む人もいますが、電子版はかさばらないので、個人的にはこちらの方が好きです。

どーな

スマホに入れておけば、どこでも見ることができるのも便利です。

内容はDVDの各項目のポイント解説で、DVDの要点をちょっと復習したいときに使えます。ボリューム的には少ないので、ガッツリ復習したいときには向いていません。

カラー刷りできれいに編集されているので、スマホやタブレットでもストレスなく見られると思います。

KENGOアカデミーの感想

ここからは、KENGOアカデミーを見た感想を紹介していきます。

MF(特にボランチ)におすすめの優良教材

KENGOアカデミーは、MF(特にボランチ)に必要な技術、スキル、プレーアイディアがまとめられています。

ボランチは、チームの中心でゲームをコントロールする大事な役割があります。しかし、サイドプレーヤーやFW、DFに比べて臨機応変な対応を求められることが多くなります。

このためノウハウがあまり確立されておらず、個人のセンスに委ねられている部分が多くなっています。その点、このDVDでは、ボランチの具体的なプレービジョンの解説がされています。

ノウハウ本で、矢印がいっぱいの図を使って「敵がこうきたら、こう動く」みたいに解説されているのがよくありますが、個人的には分かりにくくて、好きではありません。机上の空論のようで、現実味がないですし。

どーな

「言うだけなら簡単だよね」と思ってしまいます。

KENGOアカデミーでは、中村憲剛選手がいつ、どこを見て判断しているのかを、実戦に近いシチュエーションで示してくれている点が非常に参考になると思いました。

中村憲剛選手のプレースタイルがベースになっているので、中村選手のようなプレーヤーを目指す人にとっては、非常に参考になると思います。

基本技術へのこだわり

中村憲剛選手は、サッカーにおいて「止める、蹴る」が最も重要と考えており、KENGOアカデミーの中でも、基本技術に多くの時間を割いています。

DVDの一部で、対面パスの動画がYouTubeで公開されていますが、中村選手のトラップの正確性が話題になりました。

対面パスというと、初心者向けの練習やアップでやるくらいのイメージでしたが、これを見ると、そんなレベルではありませんね。「私たちと同じ練習をトッププレーヤーがやると、ここまで違うのか」と、これまでの対面パスの概念を崩すくらいのインパクトがありました。

これからは、対面パスというと、このイメージがスタンダードになっていくと思います。

基本編から応用編への橋渡しが不足している

KENGOアカデミーに不足していると感じた部分は、基本編から応用編への「橋渡し」です。

ディスク1では対面パスのような基本練習を行いますが、ディスク2でいきなり6対6などの実戦に近い設定になります。個人的には、ハードルを一気に上げ過ぎだと思いました。

この間に、3対2、3対3などのもう1つ小さい単位のグループ練習と解説を入れてくれると、段階的に上達していけるではないかと思いました。

1秒後の絵をイメージできるか

KENGOアカデミーで、正確な技術と同じくらい重要なのが、プレービジョンです。

中村憲剛選手は、「1秒後の絵をイメージできるか」と言っていますが、私はできません(汗)だから、パスが下手なんだと思います。

しかし、ディスク2のゲームメイク編での解説を聞くと、「本当にそれができていないと、こういうプレーはできないよな」と思いました。

「1秒後の絵をイメージする」という言葉だけ聞いても、「へぇ、そうなんだ」くらいにしか思いませんが、実際にプレーで示してくれると、説得力と現実味があります。

現実味を感じると、「自分もやってみよう」という気になりますね。ですので、「1秒後の絵をイメージする」は、私が今一番意識してプレーしていることです。ちなみに、これを意識してプレーするようになってから、心なしか視野が広くなった気がします。(あくまで個人の感想です)

何度も見てプレーの引き出しを増やす

以前テレビ番組で、元スペイン代表のシャビ選手の脳を分析していました。それによると、シャビ選手はこれまで経験した場面を脳内にストックしており、その中から状況にあったものを瞬時に選び出しているということでした。

中村選手の脳がどうなっているかは分かりませんが、おそらくシャビ選手と同じ仕組みでプレービジョンを描いているのではないかと思います。

KENGOアカデミーのディスク2は、実戦に近い設定で、30個のボランチのプレーアイディアが解説されています。これを繰り返し見て、イメージトレーニングすることで、プレーの引き出しを増やすことができると思います。

実際、私も2~3個のプレーアイディアを、試合で活用することができました。試合では、DVDとまったく同じ場面はありませんが、似たような場面はあります。(ボランチが試合でよく遭遇する場面を厳選しているのですから、当然ですね。)

そういったときに、KENGOアカデミーでプレーアイディアを学んでおけば、慌てることなく状況に対応することができます。

どーな

練習や試合前に見ると、良いイメージを持ってプレーできると思います。

KENGOアカデミーはこんな人におすすめ

KENGOアカデミーは、プレーヤー、指導者のどちらもおすすめできるDVD教材です。

プレーヤー

KENGOアカデミーは、ボランチに必要な技術、プレーアイディアが解説されています。

「ボランチ志望だけど、動き方が分からない」
「ボランチをやっているけど、うまくボールを受けられない」
「効果的なパスを出せるようになりたい」
という人におすすめです。

ディスク1は、ボランチに必要な技術を学べます。特にトラップにはこだわりがあり、トラップの章を見て、練習するだけでも上達できると思います。

ディスク2は、ゲームの組み立て方を学べます。たとえば、「DFラインからパスを受けるにはどうすればいいか?」、「敵のプレスが強いときには、どんなプレーをすればいいか?」など、シチュエーション別のプレーアイディアを学ぶことで、プレーの引き出しが増え、判断のスピードアップにもつながります。

また、中村憲剛選手を追った映像では、「中村選手がいつ、どこを見ているのか?」、「いつ、どのタイミングで、どれくらいのスピードで動いているのか?」といったプレーヤーレベルで意識することが分かります。

ただし、守備面については触れられていません。ボランチの守備について学びたい人は、別の教材を探してください。

指導者

KENGOアカデミーは、指導者の人にもおすすめです。中村憲剛選手は、サッカーの言語化が上手いので、DVDの中で中村選手が話している内容が、そのまま指導現場で活かせると思います。

ディスク1は、基本練習で何を意識するべきかが参考になります。基本練習は単調になりがちですが、選手に集中を促すことができます。

ディスク2は、フォーメーション練習などの実戦形式の練習の指導に役立ちます。俯瞰カメラの映像は、チーム全体での動き方の指導に役立ちます。たとえば、「縦パスを通すにはどうやってボールをうごかすのか?」、「速攻のときの動き方は?」など、シチュエーション別の動き方を指導できます。

ピッチレベルカメラの映像は、プレーヤー個人への指導に役立ちます。たとえば、「いつ、どこを見るのか?」、「いつ、どのタイミングで動くのか?」、「どこに、どんな強さのパスを出すのか?」など、具体的な指導ができると思います。

KENGOアカデミーの価格は適正か?

KENGOアカデミーの価格は8,800円とDVDとしては安くはありません。しかし、以前は22,000円で販売されていました。

今販売されているのは、シンプルパッケージ・エディションで、パッケージをシンプルにし、テキストを冊子版から電子版にすることで、価格を抑えたものです。

さすがに22,000円では高すぎたのでしょうね。購入者からすれば、安く買えるのはいいことですが、パッケージとテキストを変えただけで60%オフというのは、ちょっと強引な理由づけに感じてしまいます。

22,000円で買った人からのクレームはなかったのだろうかと、どうでもいい心配をしてしまいます。

肝心の内容は、ここまでレビューしてきたとおり優良教材と言えます。ボランチのプレーに特化しているため、市販のDVD付書籍よりも、かなり具体的なヒントを得ることができると思います。

編集もきれいにまとめられています。高額教材は、素人でもできるような雑な編集のものも多いのですが、この編集はプロの仕事です。8,800円でこの内容なら、むしろ安いくらいだと思います。

配送も速く、私のときは、購入から翌々日に届きました。配送業者はヤマト運輸です。ポストに投函される形なので、不在の再配達を気にしなくても大丈夫です。

↓こんな感じで届きます。

中村憲剛ってどんな人?

中村憲剛選手は、言わずと知れた川崎フロンターレのレジェンドで、J1優勝3回、J2優勝1回に貢献しました。

J1通算546試合83得点、2016年にはJリーグ年間最優秀選手賞を受賞しています。

日本代表では、国際Aマッチ68試合6得点、2010年の南アフリカワールドカップに出場しています。

中村選手は、今でこそパサーのイメージが強いですが、小学生の頃はドリブラーでした。しかし、中学時代に挫折を味わいます。体が大きくならず、それまでのプレースタイルが通用しなくなったのです。

ドリブルしても体を寄せられると取られてしまい、それまで自分より格下だった相手に敵わなくなっていきました。

そこで、敵との接触をできるだけ避けるために、「止める、蹴る」の基本技術を追求し、周りを見て判断を早くすることを心がけました。それが今のプレースタイルに結びついています。

サッカーの言語化が上手く、プレーだけでなく、サッカーの解説でも高い評価を受けています。

KENGOアカデミーの評判

KENGOアカデミーは楽天市場で購入できます。楽天での評価平均は4.17(5点満点)と高く、コメントも好意的なものが多くなっています。


(画像引用 https://review.rakuten.co.jp/item/1/300907_10000015/1.1/)

ただし、レビュー総数が6件と少ないので、あまり参考にならないかもしれません。

KENGOアカデミーを中古で購入するには?

KENGOアカデミーの中古は、メルカリやヤフオク、ラクマなどで探しますが、あまり出ていません。

発売当初にある程度の数が出た形跡がありますが、現在は出ても1個とかそんな感じです。出てもすぐに売れてしまうので、中古を見つけるのはかなり難しそうです。

私は、いつ出るか分からない中古が出るのを待って、上手くなる機会を先延ばしするよりも、新品を購入して、早く実践した方がいいと思います。

新品も値下げされているので、中古との価格差は1,000円〜2,000円程度です。わざわざ中古で購入するメリットは小さいと思います。

KENGOアカデミーの総合評価「4」星4個

KENGOアカデミーは、MF(特にボランチ)に必要な基本技術、個人戦術、プレーアイディアを学べるDVD教材です。

ディスク1(ベーシックスキル編)では基本技術を学びます。中村憲剛選手の実演を見ると、基本技術の精度の高さを実感できます。「これくらいできないといけないんだな」と、基本技術の精度に基準ができます。

どーな

この基準を持っているかどうかは、今後の上達に大きな影響があります。

解説も中村選手が行っており、感覚的なニュアンスもうまく言語化しているので、分かりやすい内容です。

ディスク2(ゲームメイク編)ではプレーアイディアを学びます。試合中によくある10個のシチュエーションに対して各3つずつ、合計30個のアイディアを示しています。

こちらも中村選手の実演で、2つのカメラアングルで中村選手を映しています。俯瞰アングルでは、「全体の中で中村選手が、どこに、どんなタイミングで動いているか?」が分かります。ピッチレベルのアングルでは、「中村選手が、いつ、どこを見て判断しているか?」が分かります。

ディスク1からディスク2の内容が、少しレベルが飛躍する感がありますが、全体的によくまとめられています。

これまでボランチ向けの教材は、あまり良いものがありませんでしたが、KENGOアカデミー数少ないボランチ向けの優良教材だと思います。

ボランチをやっている人で、
「動き方が分からない」
「視野が狭くて、ボールを持つと慌ててしまう」
「パスが受けられない」

という悩みを抱えている人は多いと思います。そんな人におすすめのDVD教材です。

ちなみに、ディフェンスのことは、ほとんど触れられていないので、ディフェンスについて学びたい人は、別の教材を探してください。

ゲームの組み立て、敵の崩し方など、ボランチのオフェンスについて学びたい人には、強くおすすめします。

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