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短期集中フットサル上達法のレビュー

短期集中フットサル上達法大島裕樹

どーなレビューのどーなです。

名古屋オーシャンズ フットサルスクールコーチの大島裕樹(オオシマ ヒロキ)さんの「短期集中フットサル上達法」というDVDを購入したのでレビューします。

短期集中フットサル上達法
ジャンル:個人練習
総合評価:星15個(ダメ教材)
公式サイトはこちら

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短期集中フットサル上達法を購入した理由

フットサルの初心者用教材は、本屋さんで普通に購入できる市販品でも多くの種類が出ています。
しかし、市販品の多くは、Fリーガーや強豪チームのコーチといった日本のトップレベルで活動している人によるものです。
このため、どうしてもレベルが高くなりがちで、本当の初心者目線に立った教材というのは少ないように感じていました。
(彼らにとっては当たり前のことでも、初心者が実践するには、ものすごく難しい内容だったりするので)

そんな折、フットサルスクールで子供や社会人の初心者のコーチをしているという大島さんのDVDを見つけました。
こういう人の教材なら、越智隼人さんの「1人でもできる!元Jリーガー越智隼人のサッカー上達法 超初級編」と同様に、初心者目線に立った教材なのではないかと興味がわいたので購入しました。

短期集中フットサル上達法講師:大島裕樹さんってどんな人?

名古屋オーシャンズフットサルスクールのコーチ。

中学ではサッカー部が無く、高校ではサッカー部に入部するも途中で辞めたため、技術は公園のストリートサッカーで磨いたという異色な経歴の持主。

大学時代にフットサルと出会い、2009年にJFA公認フットサル指導者ライセンス取得。

教材概要

基本編と応用編に分かれた2枚組のDVDです。

VOL.1 基本編

キック、ドリブル、トラップといった基本技術のポイント解説、ラダーロープを使ったステップワークトレーニングが紹介されています。

VOL.2 応用編

シュート、パスなど、基本技術を試合で使う時のポイント解説、試合に使えるパスの受け方を身に付ける練習法が紹介されています。

特典

特典として以下のサポートが付いています。

1.90日間メールサポート(回数無制限)
2.1回60分のフットサルスクールに無料招待

フットサル初心者を対象にした内容ですが、紹介されている技術の種類が少なく、解説もそれほど上手いとは言えない内容です。

以上が教材概要です。
それでは、各章のレビューをしていきます。

各章のレビュー

キック

キックの章では驚くべきことにインサイドキック、インステップキック、トゥキックの3種類しか紹介されていません。
フットサルで使うキックはもっとあるはずですが・・・

その割にVOL.2のパスの章では、ボールを浮かすループパスやアウトサイドキックといった基礎編で取り上げられていない技術が使われています。
それなら、このキックの章でそういった蹴り方も説明しておくべきです。

ドリブル

ドリブルの章では、足裏を使ったドリブルしか紹介されていません。
フットサルでもアウトサイドやインサイドのドリブルを使うと思うのですが・・・

しかも、「足のどの部分でボールを触るか?」という解説に終始しており、試合で重要なルックアップなどのポイントは一切出てきません。
大島さんの実演も、ずっとボールを見てドリブルしています。
ルックダウンしてドリブルする癖がついてしまわないか心配です。

トラップ

トラップの章では、真正面から来たパスを足裏で止めるトラップしか紹介されていません。
「なぜ足裏を使うのか?」という理由も解説されていません。

確かにフットサルでは足裏トラップを多用しますが、状況によってはインサイドやアウトサイドを使うこともあります。
また、試合では浮き球が来ることもありますが、浮き玉のトラップに関しては、一切解説されていません。

ステップワーク

ステップワークの章では、ラダートレーニングを黙々とこなす映像が続きます。
「ラダートレーニングを行うことで、どんな効果があるのか?」という解説は一切ありません。
字幕で練習のポイントが表示されますが、「できるだけ速く、細かいステップを意識しましょう」という程度の内容です。
ラダートレーニングには、上半身の使い方など、もっと意識すべきポイントがあるはずです。

シュート

シュートの章で唯一実戦的なシュートは、マイナスのゴロのクロスの合わるシュートだけです。
その他は、強いインステップキックの蹴り方、トゥキックでゴール上部を狙う蹴り方が解説されていますが、止まったボールを蹴っているだけなので、実戦的なシュートとは言えません。

パス

パスの章は、軸足の方向と違う方向へパスする方法から始まりますが、いきなりこんな応用編から始まる意味が分かりません。
その後に、ドリブルからのパス、ダイレクトパス、パス&ゴーという基本的な内容になります。
また、浮かすパスなどトリッキーな技術も紹介されていますが、「解説が必要な難しいプレーになるほど、解説が無くなっていく」という不思議な現象が起こります。

パスの受け方

パスの受け方の章は、フェイクを使って相手のマークを外す方法が解説されています。
ここでは、フェイクの使い方、相手との駆け引きの仕方などが丁寧に解説されており、唯一充実した内容になっています。

ただし、練習メニューが手でボールを投げて、手で受けるという練習だけです。
ハンドパスの練習は、フェイクの感覚をつかむにはいいかもしれませんが、フットサルで使うのはあくまでも「足」です。
次の段階として足を使った練習メニューも紹介するべきだと思います。

特典映像

特典映像では、大島さんが1対1でフェイントを使ってDFを抜いていく映像が収録されています。
ただし、DF役の人は抜かれる演技をしており、ガチの1対1ではありません。
また、技術的にも上手いとは言えません。

まぁ、コーチに必要なのは指導能力であり、技術の上手い下手は大きな問題ではありませんが。

短期集中フットサル上達法をどーな基準で辛口チェック!

価格と内容のバランスは取れているか?

14,800円は高過ぎです。

まず、VOL.1で解説している技術が少なすぎます。
キックの章で解説しているのが3種類だけって・・・
1,500円の市販本の技術解説の方がよっぽどしっかりしています。

もしかしたら、初心者の指導をしている大島さんの経験から、初心者が間違えそうな技術を重点的に取り上げているのかもしれません。
しかし、それならば、1つ1つ技術について、もっと徹底的に解説するべきだと思います。

例えば、インステップキックは、初心者がこぞってつまづく技術です。
初心者がつまづくポイントを全て洗い出し、徹底的に解説し、改善するための練習メニューを提示するべきです。
14,800円という価格を付けるなら、それくらい徹底したものを提供すべきだと思います。

私が見た限りでは、市販本と同レベル以下の内容しか収録されていません。
市販本の価格の10倍も出して購入する意義は感じられませんでした。

練習のための練習ではなく、試合で活かせる内容か?

DVDの中で解説されているのは全て基本技術なので、試合では活用できます。

ただし、技術のポイントは解説されていますが、練習メニューはほとんど紹介されていません。
唯一練習メニューが紹介されているのは、VOL.2のパスの受け方の章だけです。

いくら解説を聞いても、練習しなければ技術は身につきません。
試合で活きる技術を「知る」ことはできますが、「身につく」内容ではありません。

おかしな誇大表現をしていないか?

ホームページ上には、

“上達するか、しないかの違いは、効果的な練習方法を知るか知らないかの違いだけなのです。”

とありますが、このDVDの中に効果的な練習法はありませんでした。

もしかしたら紹介されていたのかもしれませんが、少なくとも私には分かりませんでした。
まさか、地面に置いたボールをひたすら蹴ることではないと思いますが・・・

また、

“フットサル上達に必要な全てを、このプログラムで強化&改善します。”

とありますが、「フットサル上達に必要な全て」とは何を指しているのか説明がありません。

私が見た限りでは、フットサル上達に必要なことはもっとあると思います。

総合評価(1.5/5段階評価)星15個

フットサルスクールのコーチという大島裕樹さんのプロフィールから期待して購入しましたが、なかなかツッコミどころの多いDVDでした。

このDVDが残念なことになってしまった原因は、おそらく構成にあると思います。
市販のDVD付書籍と同じ構成になってしまっているのです。

市販のDVD付書籍の構成は、講師が実演している映像に、台本通りの解説をつけていくというものが一般的です。
出版社と同じ構成にすれば、資金力のある出版社の方が良いものになるのは当然です。

今のところ、こういった構成のネット販売DVDで優良教材と呼べるのは、越智隼人さんの「1人でもできる!元Jリーガー越智隼人のサッカー上達法 超初級編」くらいです。

越智さんのDVDは、構成こそ市販本と同じですが、初心者に特化した練習メニューをこれでもかというくらい紹介しています。
圧倒的な練習メニューの豊富さで、市販本との差別化に成功しています。

その他のネット販売DVDで優良教材と呼べるものは、「JSC CHIBAの最強ドリブル塾」のように、指導現場をそのまま撮影したものがほとんどです。
CDでいうところの「ライブ盤」です。

ライブ盤の1番のメリットは、教材の内容を深く理解できる点です。
講師が実際に指導している映像は、練習の雰囲気などがダイレクトに伝わってくるので、練習のポイントが分かりやすくなっています。

練習のポイントなどは本でも解説されていますが、抑揚のない文章を読んでも、なかなか本質までは理解できません。
これに対し、指導現場では講師の言葉に自然と熱がこもるので、本当に大事な部分が伝わってくる教材になるのです。

ただし、生の指導現場の撮影は、台本通りに進まないので、教材の出来が計算できません。
また、練習中ずっとカメラを回しているので、長時間収録になってしまいます。
「JSC CHIBAの最強ドリブル塾」もDVD6枚組になっています。
このため締切にシビアな出版社は、こういった構成の教材を作らないのです。
ライブ盤は、ネット専売の小規模業者だからこそ作れる教材なのです。

というわけで、「短期集中フットサル上達法」も、ライブ盤形式なら違った評価になっていたかもしれません。

ただし、評価できる部分もあります。
それは、サポート体制です。
90日限定ですが、回数無制限のメールサポートが受けられます。

こういったメールサポートは、たいてい回数制限がついています。
越智隼人さんの場合は、たった1回です。

大島さんを質問攻めにするくらいサポートをフル活用すれば、DVDの元が取れるかもしれません。

レビューのまとめ

大島裕樹さんの短期集中フットサル上達法は、DVD自体は市販本と同レベル以下の内容だが、90日間のメールサポートをフル活用すれば、優良教材に化けるかもしれないDVDだった。

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