1. ホーム
  2. 初心者の上達法
  3. ≫なぜ目標を決めるとサッカーが上達するのか?

なぜ目標を決めるとサッカーが上達するのか?

サッカーが上達するための秘訣があるとすれば、たった1つ「継続すること」です。

サッカーの上手い人は、ボールを思い通りに扱えるよう練習すること、実戦経験を積むこと、上手くプレーするためにはどうすればいいかを考えることを継続してきたからに他なりません。才能が全く関係ないとは言いませんが、一番の要因は継続したかどうかです。

「継続が上達の秘訣」なんて、ごくごく当たり前のことですが、これが簡単なようで難しいのです。
「継続=精神力」という図式をイメージした人も多いのではないでしょうか?実は、「気合や根性で頑張る」という精神力だけでは、継続することはできません。

では、上達する人は、なぜ継続できるのでしょうか?

それは、面白いからです。サッカーが面白いから自発的に練習します。べつに「おっしゃ!練習するぞ~!」と気合を入れる必要もありません。

これと正反対なのが、ダイエット目的で運動をやっている人です。ダイエット目的の人は、別に運動自体が楽しいわけではありません。だから少し痩せると運動を辞めてしまいます。しばらくするとリバウンドし、またダイエット目的の運動を始める。この繰り返しです。

痩せた後も運動を続ければ、太りにくい習慣がつき、太りにくい体になることができるのですが。運動自体が面白いわけではなので、継続できないのです。

サッカーが面白いとは、どんな状態か?

では、「面白い」とはどういうことでしょうか?

これは、「面白い練習メニューをやっている」ということではありません。サッカー選手にとって面白さを感じる一番のポイントは、「上手くなっている」という実感です。

「今までできなかったことが、できるようになった」、「以前よりも上手くできるようになった」という「できた!」という瞬間、人間の脳内にはドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。すると脳は快感を感じるため、「面白い」、「もっとできるようになりたい」という意欲が湧きます。こうして、サッカーにどんどんのめり込んでいくのです。

つまり、練習の内容が面白いかどうかはあまり関係なく、その練習が上達につながっている実感があれば、面白いと感じるのです。

日本のレジェンド 釜本邦成さんは、著書の中で「練習を楽しいと思ったことは一度もない。でも、試合で楽しい思いをするには、厳しい練習をしなければならない」と言っていました。
昔の日本は精神論が全盛だったと言われますが、上達できる人の心理は、今も昔も変わらないのだと思います。

では、上達を実感でき、練習を継続できるようにするために、何かいい方法はないのでしょうか?

効果的な方法の1つが、目標を持つことです。

最適な目標設定のための4つのポイント

目標を決めることは、モチベーションを維持し、練習を継続させるために効果的な方法です。

ただし、漠然と目標を決めるだけでは上手くいきません。目標が低すぎれば、やる気が起きません。反対に高すぎる目標も「こんなの無理だ」と最初から諦めてしまいます。自分のレベルに合った目標を設定することが大切です。

それでは、適切な目標設定のための4つのポイントを見ていきましょう。

1.内なる情熱を燃やす

目標設定の目的はモチベーションを高め、それを維持することです。

モチベーションには2種類あります。外発的モチベーションと内発的モチベーションです。

外発的モチベーションとは、お金、地位、名誉など外から影響を受けるものです。内発的モチベーションとは、そいうったものは関係なく、自分の内側から湧いてくるものです。

外発的モチベーションは、瞬間的にモチベーションを上げる効果はありますが、目標達成すると一気に下がってしまうことがあります。いわゆる燃えつき症候群というのがこれです。

一方、内発的モチベーションは、静かに燃え続け消えることがありません。
三浦知良選手は、50歳を超えても現役で活躍し続けています。カズ選手のネームバリューがあれば、他にも色々なことができると思います。収入面から考えても、サッカー選手より稼げる道はあるでしょう。

しかし、カズ選手は現役にこだわり続けています。これは、「もっとサッカーが上手くなりたい」という内発的モチベーションがあるからだと思います。

サッカーが上達し続けるためには、内発的モチベーションを上げられるような目標を設定することがポイントです。

最初は外発的モチベーションでも構いません。「サッカーが上手くなって、バカにした奴らを見返したい」、「上手くなってモテるようになりたい」といった外発的モチベーションは、スタートダッシュを成功させるには効果的です。

ただし、そのままでは持続性に欠けるので、どこかのタイミングで内発的モチベーションに切り替える必要があるのです。

2.結果目標と行動目標

目標には2種類あります。結果目標と行動目標です。

結果目標とは、「〇〇大会で優勝する」といったものです。分かりやすく、共有しやすいので、多くの人やチームが掲げている目標です。

ただし、結果目標は自分でコントロールできない要素が多く含まれています。
例えば、対戦相手のレベルです。優勝を目指して、自分達がどんなにがんばって奮闘しても、相手の方が相対的にレベルが高ければ、負けてしまう可能性もあります。他にも、チームのエースがケガで欠場するといったこともあるでしょう。こういった外的要因の影響を受けやすいため、結果目標ではモチベーションを最高レベルにまで高めることが難しいのです。

これに対して、行動目標とは、「自己ベストを更新する」といったものです。市民マラソンなどでは、こういった目標を掲げて挑戦する人が多くいます。
サッカーに当てはめると、「昨シーズンよりもゴールを決める」、「昨シーズンよりも多く試合に出場する」といった目標になるでしょう。

行動目標は、他者に左右されず、自分の能力を向上させれば達成することができます。達成できるかどうかは自分のがんばり次第なので、モチベーションを上げ、維持しやすいというメリットがあります。

サッカーが上達し続けるためには、行動目標の方が効果的だと言えるでしょう。

3.目標は自分で決める

目標の決め方にも2種類あります。自分で決める目標と他者から与えられる目標です。

このうち目標は自分で決めた方が効果が高い、という実験結果があります。

その実験では、ライフル射撃において3つのグループを設定しています。
第1グループは「ベストを尽くす」という目標を設定し、第2グループは自分で具体的な目標を設定。第3グループは実験者が被験者へ、練習ごとにこまめに目標を与えました。

目標が「ベストを尽くす」だった第1グループは、最初はよい成績を上げたのですが、それ以降の成績はあまりかんばしくありませんでした。
また、自分で具体的な目標を設定した第2グループと、練習ごとにこまめに目標を与えた第3グループを比較すると、わずかながら第2グループの成績がもっともよかったのです。

「目標は自分で決めること」が重要という事実が、この実験で確認されたのです。

上達の技術 一直線にうまくなるための極意 児玉光雄著」より

ただし、これはプレーヤーのレベルにもよると思います。
経験の浅い初心者は、全てが手探り状態なので、自分で目標を決めるといっても訳が分からないと思います。
初心者の場合、リフティングの目標回数を決めるときなど、最初は経験豊富な人にアドバイスをもらったり、教材で指定されている目標を使った方が効率的でしょう。

ある程度経験を積んだら、自分で目標を決めるようにしていきましょう。

4.目標は具体的にする

目標を立てても、達成できる人とできない人がいます。両者の大きな違いは、目標の内容です。達成できる人の目標は、内容が具体的なのです。

目標を具体的にするには、数字を取り入れることがポイントです。スポーツ心理学では、モチベーションを最大にするには「+10%、達成率60%」というのが目安だそうです。つまり、目標値を自己ベスト+10%に設定し、がんばれば60%の確率で達成できそうな目標ということです。

行動目標の例で使った「昨シーズンよりもゴールを決める」、「昨シーズンよりも多く試合に出場する」といった目標は、実はあまりいい目標ではありません。具体的ではないからです。
「今シーズンは〇ゴール決める(昨シーズンのゴール数+10%の数値)」、「今シーズンは〇試合出場する(昨シーズンの出場数+10%の数値)」という目標にした方がいいでしょう。

最後の最後は直感を信じることが大切

上達するには、継続することが大切です。そして、継続に必要なのは、精神力ではなく、上達を実感し「サッカーが面白い」と感じることです。そのために効果的なのが、自分にとって適切な目標設定をすることです。

今回は「+10%、達成率60%」という数字を示しました。こういう数字が出てくると、そのとおりにでないといけないと思うかもしれませんが、あくまで目安です。

実際に目標を立ててみて、自分が「これならいけそう」と実感できることが大切です。+10%の目標を設定しても、「できるかも」という実感が伴わなければ意味がありません。目標が適切かどうかは、最終的には自分自身の直感を信じることが大切です。

コメントする

コメント

※メールアドレスは公開されません。

この記事へのコメントはありません。