インステップキックでミートするコツ
どーなレビュー管理人の どーな です。
サッカー・フットサルのキックの一つに「インステップキック」があります。
足の甲でボールの中心をミートする蹴り方です。
強いボールが蹴れるので、シュートや中・長距離のパスを出すときに使われます。
インステップキックは、市販のサッカー・フットサル入門書などでは、始めの方に載っているので簡単そうに思えますが、実は初心者泣かせのキックです。
なぜ初心者泣かせなのかというと、上手くミートできないのです。
入門書などには、「足の甲でボールの中心をミートする」とサラッと書いていますが、これはそんなに簡単なことではありません。
サッカーボールの5号球の直径は22cmなので、地面に置いたボールの中心は、地面から11cmになります。
ところが、一般の成人男性の足は、指先から甲の中心までは11cm以上あります。
普通にボールの中心を足の甲で蹴ろうとしたら、地面を蹴ってしまいます。
(ちなみに、私は25cmのシューズを履いていますが、指先から甲の中心まで13cmです)
インステップキックのアドバイスあるある
インステップキックのアドバイスでよくあるのが、
- ボールをバウンドさせ、浮いている所を蹴れば、ミートの感覚をつかめる
- 体を軸足側に少し倒すと、ボールに対して足が斜めになるので、地面を蹴らずにミートできる
これらのアドバイスは間違ってはいないのですが、根本的な解決にはなりません。
浮いたボールを蹴る
浮いたボールなら地面を蹴る心配はないので、足の甲でミートする感覚はつかめるでしょう。
しかし、浮いたボールのミートの仕方と、地面にあるボールのミートの仕方は全く違います。
いくら浮いたボールがミートできても、地面にあるボールをミートできるようになるわけではありません。
あくまでも、「足の甲でボールの中心を蹴るとこんな感じ」という感覚が分かるだけです。
体を軸足側に倒す
インステップキックを蹴る時のフォームを見ると、確かに体は軸足側に少し倒れて斜めになっています。
体が倒れ、蹴り足が地面に対して斜めになることで、地面を蹴らずにボールの中心をミートできるようになります。
しかし、これはあくまで結果論です。
インステップでミートしようとした結果、体が倒れるのであって、体を倒すからインステップでミートできるわけではありません。
「同じことじゃないか?」と思われるかもしれませんが、全く違います。
体を倒すことばかり意識すると、結局フォームが崩れ、ボールに力が伝わらないのです。
インステップでミートするたった1つのコツ
ミートはインステップキックの最大のポイントです。
足の甲でボールの中心をとらえることができれば、インステップキックは8割できたようなものです。
そして、ミートするためのコツは、力を抜くことです。
インステップキックというと、多くの人が、弾丸のような力強いシュートをイメージします。
このため、「強いシュートを打つぞ!」と、つい力が入ってしまいがちですが、こうなると失敗します。
余計な力が入ると、自然な足の動きが妨げられてしまいます。
自分のイメージと実際の蹴り足の動きにズレが生じるので、上手くミートできないのです。
針の穴に糸を通すとき、肩にガチガチに力が入っていたら、上手く通せませんよね。
キックも同じで、余計な力が入っていたら、上手くミートできません。
インステップキックを練習する初期段階では、「力強いシュート」というイメージを捨てた方がいいでしょう。
変に力んでしまう原因になるからです。
力まずにインステップでミートする練習法
力まずにミートするための練習として効果的なのは、グラウンダーのインステップキックです。
まずは、10mくらい先の味方にグラウンダーのパスを出すイメージで蹴ります。
こうやって蹴ると、力まず、リラックスした状態で蹴ることができます。
この状態で、ミートすることだけに集中して練習しましょう。
そして、上手くミートできるようになってきたら、徐々に距離を伸ばしていきます。
距離を伸ばしても、力まないことが大切です。
グラウンダーのインステップキックは、力まずにインステップにミートさせる感覚が身につくので、ミートの練習に最適です。
しかし、この蹴り方を取り入れている教材はあまりありません。
私が知る中で、唯一この蹴り方を取り入れている教材が、檜垣裕志さんのサッカーテクニック向上メソッドです。
ディスク3で「全てのキックの基本になる蹴り方」という風に紹介されており、
- インステップでミートする
- 上から下に叩くように蹴る
- フォロースルーは足を高くあげない
この蹴り方でミートのコツがつかめたら、あとはボールの蹴る場所を少し調整するだけです。
ここまでくれば、インステップキックの8割方はできたようなものです。
インステップでミートできないとお悩みの方は、まずこの蹴り方で、力まずにミートするコツをつかんでいくといいでしょう。
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