サッカーのコーンドリブルは効果があるのか?
コーンドリブルとは等間隔で並べたコーン(マーカー)の間をジグザグにドリブルしていく練習です。サッカーのドリブル練習の中でも一人でできるトレーニングなので、自主練として家や公園で行う人が多いと思ます。
このページでは、コーンドリブルで相談の多いコーンドリブルの効果とコツについてお伝えします。
コーンドリブルは効果がない?
まずはコーンドリブルの効果について考えてみましょう。そもそもコーンドリブルは何のために練習するのでしょうか?
コーンドリブルについて、「コーンドリブルは意味がない練習だ」、「コーンドリブルは上手くできるのに、試合では全く抜けない」といった言葉をよく聞きます。
こういった人たちは、コーンドリブルの効果を勘違いしていると思われます。コーンドリブルは、ディフェンスを抜くための練習ではありません。
コーンドリブルの目的は2つあります。
- ボールと自分の体をコントロールする
- いつでも何でもできる場所にボールを置く
1.ボールと自分の体をコントロールする
ドリブルで相手を抜くには、ボールと自分の体を思い通りに動かせなければなりません。ボールコーントロールがおぼつかなければ、ディフェンスを抜くどころではありません。また足先のボールコントロールが上手くて相手の逆を取れたとしても、それに自分の体がついていかなければ、体勢を立て直した相手に追いつかれてしまいます。
コーンドリブルで色々なリズムのボールタッチ、色々なステップを練習することで、ボールと自分の体をコントロールできるようにし、ディフェンスを抜く基礎を作るのです。
2.いつでも何でもできる場所にボールを置く
サッカーのドリブルは、ボールの置き場所が大切なポイントです。ボールと体が離れすぎるとボールを奪われてしまいますし、逆に近すぎるとボールが足元に詰まってもたついてしまいます。
元日本代表MFの風間八宏さんは、いつでも何でもできる場所にボールを置くことが大切と言います。
ここにボールを置けば、ドリブルもパスもシュートもできる、そんな場所に常にボールを置くことができれば最強ですね。しかも、それがトップスピードのドリブルでできればメッシ選手クラスです。
最適なボールの置き場所は人によって微妙に異なるので、まずは自分の置き場所を見つけることが大切です。そして、ボールを置き場所を意識しながらコーンドリブルすることで、常に最適な場所にボールを置くドリブルを身につけることができます。
サッカーのドリブルに必要なポイントは、コーンドリブルで得られる2つの効果以外にもう一つあります。こちらまとめていますので、ご覧ください。
コーンドリブルのコツ
コーンドリブルの効果についてはお分かりいただけたと思います。では、その効果を得るためにどのようにコーンドリブルを行えばいいのでしょうか?ここからは、コーンドリブルを行うときのコツをお伝えします。
初心者のコツ
初心者はボールに慣れることが大切です。コーンドリブルを通して、ボールと体が一緒に動けるように練習しましょう。
- ゆっくりでいいので正確性を重視する
- ボールを直視せず、関節視野で見る
- 色々なボールタッチを練習する
まずはゆっくりでいいので正確に行うことを心がけましょう。ボールと体が離れすぎないよう気をつけ、常にボールに触れる位置にボールを置くことが大切です。そして、慣れてきたら徐々にスピードアップしてきます。
サッカーのドリブルは、ボールを直視するのではなく関節視野で見ます。関節視野でボールを見れば、周りの状況を把握しながらドリブルできるからです。顔は前を向き、視野の下方にボールが入るような姿勢でコーンドリブルをしましょう。
ボールに慣れるため、色々なボールタッチを練習しましょう。例えば、次のような練習メニューを試してみましょう。
1.インサイド→アウトサイド(動画の1番目)
2.足の裏→インサイド(動画の2番目)
3.片足のみ(動画の3、4番目)
4.両足のインサイドを使ってダブルタッチ(動画の5番目)
中級者以上のコツ
- トップスピードで練習する
- 利き足のみで練習する
中級者以上のコーンドリブルは、コーン(マーカー)に当たってもいいのでトップスピードで行います。トップスピードで練習することで、ボールと自分の体をコントロールできるスピードの限界値を上げていきます。
トップスピードを体感するために、まずボール無しでコーンの間をトップスピードで走り抜けてみましょう。次にそのスピード感覚でボール有りのコーンドリブルを行う、というにすると効率よく練習できると思います。
ボールを速く動かすのではなく、体を速く動かすことを意識し、ボールは体についてくる感覚で行うことがポイントです。
サッカーでボールを持つときは、いつでも何でもできる場所(=利き足の前)にボールを置くことが大切です。ドリブルも例外ではなく、常に利き足で触れる場所にボールを置きながらドリブルできれば、突破力とキープ力が向上します。
利き足のみのコーンドリブルで、常に利き足の前にボールを置くボールタッチ、ステップワークを身につけましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?コーンドリブルは定番のドリブル練習です。しかし、コーンドリブルを行えばディフェンスを抜けるようになると誤解している人もいます。
コーンドリブルはディフェンスを抜くためのトレーニングではなく、ボールと体をコントロールすること、ボールの置き場所を身につけることが目的のトレーニングです。どんな練習でも目的を理解して行わなければ効果は出ないので、注意が必要です。
コーンドリブルは突破力向上の直接的な効果はありませんが、ドリブルの基礎を作るための大切な練習です。基礎がしっかりしていれば、フェイントなどのディフェンスを抜くテクニックを習得しやすくなります。
基礎練習は、初心者から上級者までどのレベルでも必要な練習です。ボールと体のフィーリングは、練習を怠ると鈍ってしまいます。ボールがある程度扱える中級者以上になると基礎練習を疎かにしがちですが、中級者以上のコツを意識して練習しましょう。
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